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再発・転移の観察
手術などの治療を受けたあとも、定期的に検査をする必要があります
- ・定期的な検査は、がんの再発や転移がないかを調べるために必要です。
- ・主な検査は、下記の通りです。
- 腫瘍(しゅよう)マーカーであるサイログロブリン(Tg)検査
- 超音波(エコー)検査
- シンチグラフィ
- コンピューター断層撮影検査(CT)
- 磁気共鳴画像検査(MRI)などです。
- ・Tg検査は、甲状腺の全摘術(ぜんてきじゅつ)を行った患者さんが対象となります。
- ・一般的に検査の間隔は、手術後1~2年間は3ヵ月間隔、手術後2~3年間は6ヵ月間隔です。
- ・検査の間隔は、病院によって異なることがあります。
Tg検査やシンチグラフィは、がんの再発・転移の早期発見に有効とされています
- ・再発・転移の早期発見に有効とされているのは、Tg検査や放射性ヨウ素を用いたシンチグラフィです。
- ・Tg検査の精度を高めるには、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の量を増やすことが必要です。
- ・TSHが増えることで、刺激された甲状腺がん細胞から多くのTgが漏れ出し、Tg検査の精度が高まります。
- ・シンチグラフィの精度を高めるには、TSHの量を増やすことが必要です。
- ・TSHが増えることで、がん細胞による放射性ヨウ素の取り込みが増え、シンチグラフィの精度が高まります。
TSHの量を増やす方法として、ホルモン休薬法とヒトチロトロピンアルファがあります
- ・甲状腺全摘術後、患者さんは甲状腺ホルモンを補う薬を服用します。
- ・TSHの量を増やす方法として、服用中の甲状腺ホルモン薬を一時中断する「ホルモン休薬法」があります。
- ・ホルモン休薬法では、甲状腺機能の低下によるさまざまな症状を我慢しなければなりません。
- ・甲状腺ホルモンを補う薬を中断せずにTSHを増やす方法として、ヒトチロトロピンアルファ法があります。
- ・ヒトチロトロピンアルファ法により、甲状腺機能の低下によるさまざまな症状を避けることができます。
甲状腺刺激ホルモン(TSH)を増やす検査方法
TSH刺激の方法 | 特徴 |
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ホルモン休薬法 |
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ヒトチロトロピンアルファ法 |
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- 腫瘍マーカー
- がんがからだにあると血液中に増えてくる物質。がんの種類によって異なるため、診断や治療効果の確認に用いられる
- サイログロブリン
- 甲状腺細胞から分泌されるたんぱく質
- 放射性ヨウ素
- 放射線を出すヨウ素で、131Iなどがある
- ヨウ素
- 主に海藻類に含まれる物質。からだの中では甲状腺細胞のみが取り込むことができ、甲状腺ホルモンの材料となる
- 脳下垂体
- からだの働きに関係する多くのホルモンの分泌を刺激する下垂体ホルモンを分泌する器官